京都・宇治といえば、まず思い浮かぶのが平等院ではないでしょうか。

鳳凰堂を中心とした美しい景色や、宇治茶の街としてのにぎわいもあり、多くの人が訪れる場所です。

けれど、実際に宇治の街を歩いてみると、平等院だけではない寺社の魅力にも出会うことができます。

今回私は、平等院を起点に宇治神社、宇治上神社、そして縣神社を歩いて巡りました。

寺社と寺社の距離はそれほど遠くなく、歩いているうちに街の雰囲気が少しずつ変わっていくのも、宇治を歩く楽しさのひとつです。

華やかな平等院から始まり、宇治神社のほっとする空気、宇治上神社の静けさ、そして最後は縣神社のやさしい余韻へ。

この記事では、それぞれの寺社の詳しい歴史や見どころを紹介するというより、実際に宇治の街を歩いて寺社を巡った道のりを中心にご紹介します。

「宇治で寺社巡りをしてみたいけれど、どこから行けばいい?」

「宇治の寺社をゆっくりと1日かけて回ってみたい」

そんな方のための、実際に歩いてみた宇治の寺社巡りモデルコースとして、参考になればうれしいです。

【今回の宇治の寺社巡りルート表】

順番 寺社 アクセス 見どころ 拝観料・参拝料 御朱印
START JR宇治駅 / 京阪宇治駅 駅から宇治の街を歩いてスタート
1 平等院 JR宇治駅から徒歩約10分
京阪宇治駅から徒歩約10分
国宝・鳳凰堂、鳳翔館など。宇治を代表する世界遺産 庭園・鳳翔館:700円
※鳳凰堂内部拝観は別途300円
300円~
2 宇治神社 平等院から徒歩約8分
(朝霧橋経由)
見返り兎など。平等院とは違う、ほっとする雰囲気 境内自由 500円~
3 宇治上神社 宇治神社から徒歩約3分(さわらびの道) 国宝・本殿、桐原水など。静かな境内で心を整える 境内自由 500円~
4 縣神社 宇治上神社から平等院へ戻るルート。約15分 縁結び・安産。地域に溶け込んだ静かな神社 境内自由 300~500円程度

 

宇治の寺社巡りで訪れたい4つの寺社

今回歩いて巡ったのは、次の4か所です。

平等院|宇治を代表する世界遺産から旅を始める

宇治を訪れたら、一度は足を運びたい平等院。

池のほとりにたたずむ鳳凰堂は、写真で見るのとはまた違い、実際に目の前に立つと、その存在感に圧倒されます。

私自身、鳳凰堂を目の前にしたときは、思わず体が震えるような感覚がありました。

平等院をじっくり訪れた様子は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

平等院を訪れた感想や見どころを詳しく読む

平等院鳳凰堂の斜めからの全景(宇治・阿字池越し)阿字池のほとりに佇む鳳凰堂。斜めから望む姿は、翼を広げたように優雅で、極楽浄土の世界観を静かに伝えてくれます。

宇治神社|平等院から歩いて訪ねたい、ほっとする神社

平等院から朝霧橋を渡って歩いていくと、宇治神社があります。

大きすぎず、小さすぎず、どこか心にすっとなじむような神社でした。

平等院の華やかさとはまた違う、ほっとするような空気を感じられる場所です。

宇治神社の境内や見返り兎など、詳しい見どころはこちらの記事で紹介しています。

宇治神社を実際に訪れた感想・見どころはこちら

斜めから見た宇治神社の本殿と青空宇治神社を横から眺めると、本殿の美しい造りがより引き立ちます

宇治上神社|静かな境内で心を整える

宇治神社からは、歩いてわずか約3分。

近いので、宇治神社とあわせて訪ねやすい神社です。

木々に囲まれた参道を歩いていると、自然と歩く速度もゆっくりになるような感覚がありました。国宝指定の「現存最古の神社建築」とされる本殿を前に静かな境内で過ごしていると、気持ちが少しずつ整っていくような場所です。

宇治上神社で感じた静けさや、境内の見どころについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

宇治上神社の見どころと参拝した感想はこちら

清めの砂が置かれた宇治上神社の拝殿正面拝殿前に静かに盛られた清めの砂。凛とした空気が広がります。

縣神社|観光地の喧騒から少し離れて立ち止まれる場所

平等院の参道入口近くに、大きな鳥居を構える縣神社。

人通りのある場所にありながら、境内に入るとどこか懐かしいような、不思議と落ち着いた空気が広がります。

今回の寺社巡りでは最後に訪れましたが、観光の一日を静かに締めくくるような場所でした。

縣神社の歴史や龍の彫刻、境内の雰囲気については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

縣神社を実際に訪れた感想・見どころはこちら

縣神社の境内入口にある鳥居と本殿鳥居の先に静かにたたずむ縣神社の本殿

【スタート地点】JR宇治駅・京阪宇治駅からのアクセスとおすすめルート

宇治で寺社巡りをするなら、電車を利用する場合はJR宇治駅、または京阪宇治駅を起点にすると歩きやすいでしょう。

どちらの駅から向かうかによって、平等院までの道の雰囲気も少し変わります。

JR宇治駅から|宇治橋通りを歩いて平等院へ

JR宇治駅から平等院までは、私が歩いた感覚では10分ちょっと。

途中には宇治橋通り商店街があり、お茶屋さんや宇治茶を使ったスイーツ、茶団子などのお店が並んでいます。

寺社巡りだけを目的にするのではなく、こうした街の風景を眺めながら寄り道をして歩くのも宇治散策の楽しみです。

ただ、朝早い時間帯に訪れる場合は、まだ開いていないお店もあります。

「帰りにお茶や甘いものを楽しもう」と考えておくのもいいかもしれません。

京阪宇治駅から|宇治橋を渡って平等院へ

京阪宇治駅から平等院へ向かう場合は、宇治橋を渡って10分ほど。

こちらは、宇治川の流れや周囲の山々を眺めながら歩けるのが魅力。

宇治橋から眺める景色はポストカードのような絶景でとても印象に残りました。

同じ平等院へ向かう道でも、JR宇治駅から歩くのとは違った宇治の表情を楽しめます。

平等院から宇治神社へ(徒歩約8分)|朝霧橋を渡るルート

平等院を訪れたあとは、宇治神社へ向かいます。

今回私が歩いたルートでは、平等院から宇治神社までは約8分でした。

橘橋、朝霧橋を渡り、宇治川を感じながら歩いていきます。朝霧橋から宇治神社の鳥居が見え、少しずつ平等院周辺の観光地らしい雰囲気から離れていきます。

そしてたどり着いた宇治神社では、先ほどまでとは違う、どこかほっとするような空気を感じました。

この「歩いているうちに雰囲気が変わる」という感覚は、宇治の寺社巡りの魅力のひとつだと思います。

平等院から8分ほどの距離ですが、朝霧橋のあるエリアは宇治川にある浮島。この島を散策する誘惑に負けると8分では足りません。

平等院で圧倒的な美しさを感じたあとに、宇治神社で少し肩の力を抜く。

そんな順番も、歩いて巡るからこそ味わえるものかもしれません。

宇治川の朝霧橋と対岸に見える宇治神社の鳥居宇治川にかかる朝霧橋を渡ると、対岸に宇治神社の鳥居が静かに見えてきます

宇治神社から宇治上神社へ(徒歩約3分)|さわらびの道を通るルート

宇治神社から宇治上神社までは、歩いて約3分。

「もう次の神社?」と思うほど近い距離です。

平等院側から宇治神社の境内に入り、宇治神社の境内の本殿横から「さわらびの道」という散策路に出て、ゆるやかな坂道を上り歩くと、大きな鳥居をくぐり、さらに歩いていくと、やがて木々に囲まれた宇治上神社が見えてきます。

宇治神社で感じた「ほっとする」雰囲気から、今度はもう少し静かで凛とした澄んだ空気へ。

木漏れ日の差す参道を歩いていると、自然と足取りもゆっくりになります。

宇治神社と宇治上神社は距離が近いだけでなく、それぞれ違った雰囲気を感じられるので、ぜひセットで訪れてみてほしい場所です。

宇治神社から続く宇治上神社の大鳥居。ここから静かな空気が流れ始めます。

もう一社訪ねるなら、縣神社へ

今回の私の参拝順は、

平等院 → 宇治神社 → 宇治上神社 → 縣神社

でした。

縣神社は、平等院の南門近くにある神社です。

宇治橋側(あがた通り)にある大きな一の鳥居が目印で、鳥居をくぐってから少し南へ進むと境内に到着します。

こぢんまりとした境内には、どこか日常に寄り添うような、なつかしいような、地域に溶け込んだ優しい雰囲気があります。

宇治神社や宇治上神社とはまた違う、肩の力を抜いて過ごせるような場所でした。

私が訪れたときは、人も少なく、ゆっくりと参拝することができました。

そして、ここは今回の寺社巡りの最後に訪れたからこそ、より印象に残ったのかもしれません。

一日の終わりに静かな境内で立ち止まると、歩いてきた時間をゆっくり振り返るような気持ちになりました。

ただ、もしもう一度このコースを歩くなら、私は縣神社を最初に訪ねるのもいいのではないかと思っています。

「これから宇治の寺社を巡ります」と、地元の神様に挨拶をするような気持ちで参拝してから、平等院へ向かう。

そんな巡り方も、宇治という街を歩く旅には似合うように思います。

宇治の縣神社に建つ大きな鳥居平等院の参道を思わせるような、堂々とした縣神社の大鳥居

4つの寺社を歩いて巡って感じた、宇治の魅力

今回、4つの寺社を歩いて巡ってみて感じたのは、宇治の魅力は有名な寺社そのものだけではないということでした。

平等院では、鳳凰堂を目の前にしたときの圧倒的な美しさに心を奪われました。

そこから宇治神社へ向かうと、今度はどこかほっとするような空気に変わります。

さらに宇治上神社へ歩いていくと、木々に囲まれた静かな境内で、少しずつ自分の気持ちが落ち着いていく。

そして最後の縣神社では、観光地を歩き回った一日の終わりに、静かに余韻を残してくれるような時間がありました。

こうして振り返ると、4つの寺社はそれぞれまったく違った魅力を持っています。

だからこそ、車やバスで目的地だけを移動するのではなく、寺社と寺社の間を自分の足で歩いてみることがなによりの贅沢。

宇治の街を歩き、商店街を抜け、橋を渡り、少しずつ景色が変わっていく。

川の流れを感じ、木々の間を歩き、観光地の賑わいを抜ける。

その途中に寺社がある。

そんな旅を楽しめるのが、宇治の魅力なのかもしれません。

宇治の寺社巡りは半日でも楽しめる?

今回紹介した4つの寺社は、それぞれの距離が比較的近く、徒歩でつないで巡ることができます。

そのため、寺社を中心に効率よく巡るのであれば、半日でも楽しめるコースです。

ただし、宇治を「寺社だけを見る場所」にしてしまうのは少しもったいないかもしれません。

途中で宇治川を眺めたり、商店街のお店をのぞいたり、お茶や甘いものを楽しんだり。

写真を撮ったり、御朱印をいただいたりしながらゆっくり歩けば、必要な時間も変わってきます。

「何時間で全部回るか」ではなく、「どれくらいゆっくり宇治を楽しむか」。

半日でも巡ることはできますが、できれば1日使って、ゆっくり宇治の街を歩いてみてほしい。

そんな気持ちで予定を組んでおくと、慌ただしくならずに宇治の寺社巡りを楽しめると思います。

宇治を1日かけてゆっくり楽しみたい方は、宇治周辺に宿泊して、時間に余裕を持って寺社を巡るのもおすすめです。

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宇治の寺社巡りに便利なアクセス

JR宇治駅を利用する場合

JR奈良線「宇治駅」から平等院までは、徒歩で向かうことができます。

宇治橋通り商店街を通るため、宇治茶やスイーツなどを楽しみながら歩きたい方、宇治の町の賑わいを楽しみたい方に向いています。

また、ランチや抹茶スイーツなどを楽しみたい方は宇治橋商店街にお店が多くあるので、お昼の時間に合わせるのもおすすめです。

京阪宇治駅を利用する場合

京阪宇治駅からは宇治橋を渡って平等院へ。

宇治川や周囲の山々を眺めながら歩けるので、景色を楽しみながら寺社巡りを始めたい方にはこちらもおすすめです。

宇治神社や宇治上神社は京阪宇治駅寄りの場所にあります。

車で訪れる場合

車で訪れる場合は、寺社ごとに駐車場を探すよりも、宇治周辺の駐車場に車を停めて、徒歩で寺社を巡るほうが動きやすいでしょう。

今回私は平等院の南門近くに車を停め、そこから歩いて平等院、宇治神社、宇治上神社、縣神社を巡りました。

宇治の街を歩くことそのものも、この旅の楽しみのひとつでした。

宇治の寺社を歩いて巡った感想|まとめ

今回の宇治散策では、平等院、宇治神社、宇治上神社、縣神社の4つの寺社を訪ねました。

最初は「宇治といえば平等院」という気持ちで歩き始めた旅でしたが、実際に街を歩いてみると、それぞれの寺社で違った空気に出会うことができました。

平等院の圧倒的な美しさ。

宇治神社のほっとするような優しさ。

宇治上神社の静けさ。

そして、縣神社の穏やかな余韻。

その間を歩いた時間も含めて、宇治を訪れた一日の思い出になっています。

寺社巡りというと、目的地を決めてそこへ向かうことを考えがちです。

でも宇治では、寺社と寺社の間を歩く時間も、ぜひ楽しんでほしい。

宇治川を眺めながら歩き、街の風景を楽しみ、次の鳥居を目指す。

そんなゆっくりとした寺社巡りなら、きっと宇治のもう一つの魅力に出会えると思います。

そして、もう少し宇治の寺社を歩いてみたい方には、三室戸寺や萬福寺を訪ねる旅もおすすめです。

宇治には、まだまだ歩いてみたい場所が残っています。

またこちらで紹介しますのでぜひ読んでください。