界 飛騨高山の魅力とは?夫婦で一泊二日して分かった滞在価値
岐阜県・飛騨高山にある星野リゾート「界 飛騨高山」へ、妻と二人で一泊二日の滞在をしてきました。今回選んだのは、天然温泉の露天風呂が付いた客室。夕食・朝食付きのプランです。
結論から言うと——
“ただ泊まる”だけではなく、この土地の文化や温泉をじっくり味わう滞在。
夫婦やカップルで静かにのんびり過ごしたい人に、また、非日常を味わう特別な記念日を過ごすのにとてもぴったりの宿でした。
この記事では、実際に泊まって感じた魅力や、気になった点も含めて正直にレビューしていきます。これから宿泊を検討している方の参考になれば嬉しいです。

界 飛騨高山のアクセスと周辺環境|車・冬の道路状況・観光のポイント
界 飛騨高山は、高山市街から少し離れた山あいに位置しています。私は車で向かいましたが、秋の紅葉シーズンは道中の景色が本当に美しいドライブコース。スタッフの方によると、冬は雪が多い日もあるものの、スタッドレスタイヤがあれば問題なく到着できるとのことでした。
観光をあれこれ詰め込むより、宿をメインの目的地にするのがおすすめ。
今回は紅葉を見ようと「新保高ロープウェイ」にだけ立ち寄ってからチェックインしましたが、結果的に「宿にゆっくり滞在する」選択が大正解でした。
露天風呂付き客室の正直レビュー|広さ・設備・曲木のしつらえ・過ごしやすさ
今回泊まった客室は、15〜20畳ほどのゆとりある空間。中央にカウンターがあり、ベッドエリアとソファスペースが緩やかに区切られたつくりになっています。照明はすべて間接照明で、明るさ調整ができるため、時間帯によって雰囲気を変えられるのも魅力。
そして何より感動したのが、客室に付いた天然温泉の露天風呂。
格子状の目隠しがありプライバシーは守られています。またこの格子状の目隠しはスライド式で開放することもでき、外の庭や景色を見ながら温泉を楽しむこともできます。
大人2人が余裕をもって足を伸ばせる広さで、夜・朝・チェックアウト前と、滞在中は何度も浸かりました。貸切状態の温泉をいつでも好きなだけ楽しめる贅沢さは、客室露天ならではです。

部屋の調度品には、飛騨高山の伝統技術「曲木(まげき)」が使われています。部屋のオブジェや内装に職人仕事が散りばめられていて、部屋にいるだけでこの土地らしさを感じられるのが印象的でした。
また、部屋に加湿器が備え付けられており、乾燥する季節でも安心して過ごすことができます。

スタッフの接客はどう?若いスタッフの印象とサービスのリアルな感想
スタッフさんは若い方が多く、丁寧で明るい接客がとても好印象でした。
ただ、老舗旅館で感じるような
「お帰りなさい」と言われてホッとする落ち着きや、温かみというよりも、もう少し距離のある接客感というホテルライクな「いらっしゃいませ」の雰囲気が近いです。
これは好みが分かれるかもしれませんが、私はむしろ気楽で良かったです。
強いて気になる点を挙げるなら、スタッフさんが若い方中心なので、一生懸命さが感じられてしまう場面があるところ。
それでも、地元の文化や曲木の技術、近隣の観光地の混雑状況などはよく勉強されていて、説明も的確。総合的にみると、気軽で心地よい接客でした。
大浴場・足湯・無料サービスの魅力|静けさと飛騨らしいおもてなし
客室露天とは別に、大浴場ももちろん天然温泉。熱め・ぬるめの浴槽があり、外気が気持ちいい露天風呂も楽しめます。この露天風呂はあえて周りの景色は見えない作りになっていて、見えるのは吹き抜けになっている空のみ。湯船に浸かりながら夜空和見上げると温泉の湯気越しに星空を眺めることができます。
少し照明が抑えめなので足元だけ注意が必要ですが、その静けさもまた良い雰囲気をつくっていました。
風呂上がりには、無料のアイスキャンデーやドリンクサービス。こういうちょっとした気遣いは星野リゾートらしさそのもの。
中庭では足湯を楽しむことができ、コーヒー・紅茶・お茶などのドリンクバーが設置されています。山の空気を吸いながら足湯に浸かって過ごす時間は、本当に特別でした。

界 飛騨高山の文化体験レビュー|曲木ワークショップで味わう“飛騨らしさ”
宿泊者は無料で参加できる「曲木のバッグハンドル作り」のワークショップも魅力。客室に置かれたオリジナル風呂敷と組み合わせて、自分だけのバッグが作れる体験は記念にもなり、とても楽しいひとときでした。
私が泊まった棟からは、ちょうど紅葉と雪山の両方が見えるという何とも贅沢な景色。季節によってまったく違う表情を見せるのも、この宿の魅力だと思います。
夕食・朝食の口コミレビュー|飛騨牛すき焼きが絶品の会席料理
夕食は、岐阜の食文化を取り入れた会席コース。少しずついろいろな料理を楽しめる構成で、一皿ごとに丁寧な工夫が感じられます。
特に印象に残ったのが、飛騨牛のすき焼き。
一般的な甘いすき焼きの割り下ではなく、味噌ベースの割り下で、愛知の赤味噌をベースにしているのではないかと思います。
さらに、卵ではなく、とろろ芋に出汁を合わせた「特製とろろダレ」にくぐらせて食べるスタイルで、濃厚な旨味が飛騨牛と驚くほど合います。
また、すき焼きに入っていた「こも豆腐」も飛騨地域ならではの食材で、少しコシのある独特の食感がとても良かったです。
朝食も郷土色が強く、飛騨の食材を丁寧に調理した料理が並びます。中でも「干し野菜と豚肉の味噌汁」は、野菜を干して保存食とした寒いこの地方ならではの食材で、派手さよりもしみじみと染み渡る美味しいさで、朝から満足度が高い食事でした。

(朝食)
界 飛騨高山の料金は高い?露天風呂付き客室の費用と満足度を解説
今回宿泊した露天風呂付き客室は、一人あたり約5万円ほど。一般的な温泉宿と比べると正直「高い」と感じる方もいると思います。
ただ、
- 客室露天の快適さ
- 文化体験の充実
- 飛騨の食材を活かした料理
- 静かなロケーション
この“総合的な満足度”を考えると、価格に見合った価値が十分あると感じました。
星野リゾートの中でも、「地域文化 × 温泉 × 静かな滞在」をしっかり味わえる宿という印象です。
界 飛騨高山はどんな人に向いている?夫婦旅におすすめの理由
▼ 特におすすめしたい人
- 夫婦・カップルでしっかり休む旅をしたい
- 温泉をじっくり楽しみたい
- 地域の文化や伝統工芸に興味がある
- 静かな環境でのんびり過ごしたい
- 特別一日を過ごしたい
▼ 向かないかもしれない人
- 大人数でワイワイ楽しみたい
- アクティビティ中心のにぎやかな旅行をしたい
今回夫婦で利用させていただきましたが、奥飛騨の自然の中でゆっくりと夫婦で過ごすことができました。
星野リゾートならではのこだわりと温泉が贅沢で、日ごろの感謝を感じながら少しの贅沢もいいものだと思いました。
界 飛騨高山の魅力まとめ|夫婦で泊まって感じた5つのポイント
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広々とした客室露天風呂で、好きな時間に温泉を楽しめる贅沢さ
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飛騨の伝統「曲木」の技術に触れられる、文化体験の充実度
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大浴場・足湯・無料ドリンクなど、滞在中の楽しみが多い
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飛騨牛すき焼きをはじめ、料理の満足度が高い
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若いスタッフさんの丁寧で明るい接客と、季節ごとの美しい眺望
総じて、
“この土地の良さを全身で味わえる宿” という印象が強く残りました。
夫婦やカップルで静かに過ごす旅や、温泉と文化に浸る時間を求めている方には、本当に心からおすすめできる宿です。